2016年2月新刊 『土佐英信流居合』 著・福留麒六

| コ2編集部

2016年2月16日発売

『土佐英信流居合』

福留麒六 著、宮本知次 監修

土佐英信流居合

林崎重信から長谷川英信へ、代を継がれ今日も数多くの修行者を擁する長谷川英信流居合。その源でありながら、長く土佐(高知)以外では伝えられなかった土佐居合の貴重な入門書が遂に登場! 居合道愛好家はもちろん、武術愛好家必携の一著です。

監修の宮本知次氏による序文より

「畏友・福留麒六と最初に逢ったのは40年以上前になる。空手修行で師を求め、後に空手道場「松濤館」館長になられる我が師・江上 茂先生宅を訪ねて来た時に出逢った。二人とも20歳代で、武術修行に明け暮れていた。 聞けば、米国から今到着したと云う。求道の疑問と悩みを解決したくて先生のもとへ飛んで来たと云う。私たちは直ぐに意気投合した。 その時期、彼は世界を舞台に放浪の武者修行の旅を続けていたが、後にスイスのチューリッヒの大学で空手・居合や太極拳などの東洋の伝統武術を「東洋身体文化」として教鞭を執ることになる。 私も同様に中央大学で「東洋的体育法」・「東洋養生法」や「東洋身体技法」を教える体育教師として、共に研鑽交流が続いた。一年間に数度、大学の休暇期間を使って帰国する時は拙宅に立ち寄って稽古していくのであるが、郷里・高知では竹嶋先生が亡くなって以降、剣を抜かないとの事である。村永秀邦当代宗家に対する遠慮であったのだろう。 それでは、竹嶋壽雄師譲りの土佐英信流居合を東京の私の稽古仲間に教えていって欲しいと頼み込んで、10年がかりで説得して実現した。その指導用の教本として作成したのが本書の原型である。(中略) 土佐英信流は現代居合の原点ともいえる流儀である。それを演武する福留麒六の写真は、いわゆる一動作ごとに区切った動きではなく、一繋がりの線のように滞ることなく流れている。通常の制定居合を見慣れている方にとっては、姿が「崩れ」に見えるかも知れないが、それは剣を流れるように遣う「生きた剣」の希有な遣い手である事の証左である。その写真を後世の稽古人に残すことが本書出版の重要な使命であると考えている。中国に「傳人」という言葉がある。先人たちが命がけで極めてきた伝統の技法・理法や心法を伝える人のことである。福留麒六は真の「傳人」と云えよう。 」(本書は上製本です)

単行本: 271ページ
定価:4,500円(税別)
出版社: 株式会社 日貿出版社
言語: 日本語
ISBN-13: 978-4817060136

全国書店、アマゾンで発売中

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–Profile–

著者福留麒六(Kiroku Fukutome
1946年、徳島県生まれ。中央大学法学部卒業。清華大学客座教授、中央大学保健体育研究所所長などを歴任。現在、中央大学法学部教授。空手を松涛館長・江上茂(遊天)、剣を土佐英信流居合道第二十代宗家・竹嶋壽雄(大雲)、太極拳を呉氏伝統太極拳五代傳人・馬長勲に師事。武術をはじめとした東洋身体運動文化や東洋的体育法・東洋養生法などを専門とする。人体科学会常任理事。日本養生学会常任理事。日本トランスパーソンナル心理学・精神医学会顧問。公益社団法人日本武術太極拳連盟理事。日本学生武術太極拳連盟会長。

監修宮本知次(Tomoji Miyamoto
1946年、徳島県生まれ。中央大学法学部卒業。清華大学客座教授、中央大学保健体育研究所所長などを歴任。現在、中央大学法学部教授。空手を松涛館長・江上茂(遊天)、剣を土佐英信流居合道第二十代宗家・竹嶋壽雄(大雲)、太極拳を呉氏伝統太極拳五代傳人・馬長勲に師事。武術をはじめとした東洋身体運動文化や東洋的体育法・東洋養生法などを専門とする。人体科学会常任理事。日本養生学会常任理事。日本トランスパーソンナル心理学・精神医学会顧問。公益社団法人日本武術太極拳連盟理事。日本学生武術太極拳連盟会長

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