国内最大級のカラダイベント、フットネスセッションに刀禅登場

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国内最大級のカラダイベント、
フットネスセッションに刀禅登場

文●コ2編集部

 

ゴールデンウィーク直前お薦め講座情報でもお知らせしていた、フィットネスセッション(5月4〜6日)に、小用茂夫師範が創始された刀禅の講座が“「刀禅」-日本発のボディワーク”として開催された。約三時間の講座では舞扇を使った稽古法から掛け拳と呼ばれる二人一組で行う稽古法が指導された。

小用茂夫先生

 

刀禅の基本は確固たる垂直軸の養成にあり、それ自体は一般に中心軸と呼ばれるものに似ている。しかし、刀禅では可能な限り精密に重力に対して垂直に立つことにより、全ての動きの基本となる軸性は無論、垂直に立つことで生じる下方向への力=内圧自体が動きの源となることと、そのことが通常の運動とは異なった質の動きになることが説明された。その上で、

「こうした基準は自分の内側だけで作ろうとすると、稽古の中で独りよがりになりやすく、客観性が失われてしまうことが往々にしてあります。実は自分の中に基準を作るためには、外側に指標となるものがあった方が分かりやすく、そこで刀禅では舞扇を使っているわけです」

と、改めて刀禅が舞扇を使う意味合いを解説された。

具体的な稽古としては、まず床の一線(板目)を揃えた両脚で挟み、両脚を中心にしっかり引き寄せ、自分の垂直軸を捉えた状態から、左足を右足踵後ろへ引き一線上で半身になる動きから始められた。

小用茂夫先生

 

この時、右手で持った閉じた舞扇の先を自分の垂直軸の正面延長線上に置くことにより、自分の垂直軸が崩れることなく、構えを正面から半身、半身から正面へと変化することが示された。

小用茂夫先生

 

次に、この止まった状態で養った垂直軸を維持したまま動く方法として、骨盤を水平にすることで体の上下動が少なく、垂直軸を維持したまま滑るように足が出ることが説明された。興味深かったのはこの際に、舞扇の開いた面を骨盤の水平基準として使うことだ。開いた舞扇を両手の中指で挟むようにして体の前で持つのだが、お辞儀をしたような状態から、徐々に舞扇の表を上げてゆくと骨盤が水平になり、さらにそのまま腕に任せて差し上げると自然に上半身から力が抜け視界も広がるとともに、垂直軸の強度をより高めつつ動けることだ。末端の舞扇を操作することが、そのまま体の深層深部に繫がっていることをダイレクトに感じられ、体の外側に指標を置くことで、“体が物に沿って動く”ことが体感でき、その重要性が再確認できた。

小用茂夫先生

 

最後に行われた掛け拳は、二人一組で互いの手首を掛け合い行うものだ。一見すると力試しのようにも見えるが、大事なことは人と接触した状態でも、ここまで養ってきた垂直軸をしっかり保ち、不必要に相手を押したり、寄りかかったりすることなく、しっかり自分の内圧を相手に伝えつつ、相手の内圧を自分の中に通すことだ。

この辺りはなかなか説明が難しいのだが、他者を介して自分の力や体の状態をサーチするようなイメージで、ボディーワーク的に言えば、フォーカシング=自分の気持ちにゆっくり触れていく感覚に似ている。

小用茂夫先生

 

他者と接触により明確になる自分の緊張や力みに気づくことにより、そうした届いていないところに意識や力を届かせることができるようになるとともに、自分が分かるようになると、自然に相手の状態も感じられる。この辺り刀禅がボディーワークを謳う由縁であり、また武術的には触れた状態で相手をコントロールする体術的な意味合いと、心法に通じる要素でもあると言える。

三時間という限られた時間の中で、小用師範は終始丁寧に説明をされ、この日が初めてという初心者はもちろん、普段刀禅の稽古に参加している人にとっても有意義な時間となった。

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–Profile–

小用茂夫先生

小用茂夫(Shigeo Koyou
虚弱な幼少期、青年期の腰椎圧迫骨折などに悩まされる。活路を空手、古流剣術、中国武術、合気柔術など武術に求め、そこで多くの傑出した師に出会い素晴らしい境地を知る。一方で、そこへは辿り着けない自分の身体性と向き合うなかで、欠陥の多い身体でも、そうした師の境地に至る術は無いかと独自の模索を重ねる。幸い稽古仲間に恵まれ長い実験と検証の時代を経て現在の方法に辿り着き、ボディワーク刀禅として提唱するに至る

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