やさしい漢方入門・腹診 第七回「腹証と養生 その4」

| 平地治美

 

漢方の診察で必ず行われる「腹診」。指先で軽くお腹に触れるだけで、慣れた先生になるとこの腹診だけで大凡の患者さんの状況や見立てができるといいます。「でもそんなこと難しいでしょう」と思うところですが、本連載の著者・平地治美先生は、「基本を学べば普通の人でも十分できます!」と仰います。そこでこの連載ではできるだけやさしく、誰でも分かる「腹診入門」をご紹介します。

お腹で分かるあなたのカラダ

やさしい漢方入門・腹診

第七回 「腹証と養生 その4」

平地治美

 

胸脇苦満(きょうきょうくまん)とは

「胸脇」とは胸と脇、つまり前胸部と両わきの下にある〝肋骨〟の部分を指します。この部分に圧迫感や、へんな感じ(感覚異常)があり、胸苦しくスッキリしない状態です。

もしかして自分がそうかも……と思い当たる方は、まず床にあおむけに寝て体の力を抜き、手の指先を肋骨の下あたり(季肋部辺縁、いわゆる“みぞおち”)に当て、上のほうへぐっと押し上げてみてください。指先が季肋部の少し中まで入り、抵抗や圧痛も感じなければ大丈夫。問題ありません。

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–Profile–

平池治美先生

平地治美(Harumi Hiraji

1970年生まれ。明治薬科大学卒業後、漢方薬局での勤務を経て東洋鍼灸専門学校へ入学し鍼灸を学ぶ。漢方薬を寺師睦宗氏、岡山誠一氏、大友一夫氏、鍼灸を石原克己氏に師事。約20年漢方臨床に携わる。和光治療院・漢方薬局代表。千葉大学医学部医学院非常勤講師、日本伝統鍼灸学会学術理事。漢方三考塾、朝日カルチャーセンター新宿、津田沼カルチャーセンターなどで講師として漢方講座を担当。2015年1月『やさしい漢方の本 舌診入門 舌を見る、動かす、食べるで健康になる! 』『やさしい漢方の本 腹診入門』『漢方薬剤師が教える 薬のキホン』(日貿出版社)出版。 

著書

『漢方薬剤師が教える 薬のキホン』(日貿出版社)
『やさしい漢方の本 腹診入門(日貿出版社)
『やさしい漢方の本 舌診入門 舌を見る、動かす、食べるで 健康になる(日貿出版社)』
、『げきポカ』(ダイヤモンド社)

書籍『やさしい漢方の本 さわれば分かる腹診入門』
『やさしい漢方の本 腹診入門』『漢方薬剤師が教える 薬のキホン』(日貿出版社)

個人ブログ「平地治美の漢方ブログ
Web Site:和光漢方薬局
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