鈴木秀樹の『エクレアと人間風車』 第一回 僕の師匠、ビル・ロビンソン

| 鈴木秀樹

 

ロビンソンは15歳でレスリングを始めて、19歳でプロデビューしています

最初はオリンピックを目指してたそうですが、当時のオリンピックは今ほど派手じゃなかったんですよね。金メダルをとっても何かあるわけじゃないし。ビリー・ライレーや他の人たちからも「プロにならなきゃダメだ。オリンピックなんか出たってお金にならない」と諭されてプロに転向したらしいです。

その時期に数試合、マスクマンをやったことがあるらしいですよ。リングネームは「ブラウン・オウル」。プロのリングに上がり始めた頃、まだアマチュアの試合も残ってて、本来なら並行して出られなかったんですよね。だからマスクで顔を隠したんです。

そんなことが自伝に書いてあったんでロビンソン本人に、「どんなデザインのマスクだったんですか?」と聞いたんです。そしたら「マスクって言っても、布を被っただけだぞ」と言ってました。「今のマスクみたいにちゃんとしてないよ」って(笑)。試合中に脱げないようにした茶色い布をかぶっただけだったそうです。その試合の映像があったら面白いんですけどね。

ロビンソンがプロでやってた試合は主にラウンド制です。でも場所によって違ったらしいです。30分一本だったり、5分6ラウンドや3分10ラウンドもあったそうです。もしかしたらこの辺はボクシングの試合から来ているのかも知れませんね。

(第一回 了)

 

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–Profile–

鈴木秀樹選手

鈴木 秀樹(Hideki Suzuki
すずき・ひでき/本名同じ。1980年2月28日生まれ、北海道北広島市出身。生まれつき右目が見えないというハンディを抱えていたが、小学生時代は柔道を学ぶ。中学時代にテレビで見ていたプロレス中継で武藤敬司に魅了され、プロレスの虜になる。専門学校卒業後、上京。東京・中野郵便局に勤務。2004年よりUWFスネークピットジャパンに通うようになり、恩師ビル・ロビンソンに出会う。キャッチ・アズ・キャッチ・キャンを学び、2008年11月24日、アントニオ猪木率いるIGF愛知県体育館大会の金原弘光戦でデビュー。2014年よりフリーに転向。ZERO1やWRESTLE-1、大日本プロレスなどを中心に活躍。191センチ、115キロ。
2017年1月に日貿出版社より『キャッチ アズ キャッチ キャン入門』を発表する。

Web Site:鈴木秀樹オフィシャルサイト

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