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武道、武術好きなら一度は名前を聞いたことがある、韓氏意拳。興味はあるものの、どこか敷居の高さを感じて二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか? そこでここでは駒井雅和教練にお願いして、できるだけ分かりやすく韓氏意拳について書いて頂きました。第二日目の今回は、韓氏意拳の核「站椿」です。
やさしい韓氏意拳入門
第二回 「站椿(たんとう・ザンジョン)」
文●駒井雅和
第二回の今回は韓氏意拳のもっとも根本的な練習「站椿」※を紹介します。
站椿ってなんでしょうね?
站椿とは、「立って止まっている」と言うくらい意味なのですが、それが何の練習になるのでしょうか? 恐らく中国武術に馴染みのない方がわたしたちが站椿の練習している所を見てもとても武術の練習には見えないはずです。たまに動いたりもしますが動物園でハシビロコウの様子を観察しているようななんともいえない気分になるかもしれません。
中国武術で一番有名な太極拳のように動きのあるものなら、武術にそれほど馴染みのない方でも、まだ「なにかの型をやっているのだな」と想像できるかも知れません。
しかし韓氏意拳の站椿には動きがほとんどありません。
もう少しマニア寄りの人ならば
「きっと気功の練習をしているに違いない!」
「いやあれは呼吸法だよ」
などと思うかもしれません。
それだけならまだましなのですが、ちょっと方向の違うマニアな方から、
「いやいや、あれは宇宙と交信しているのだ」
と言われそうなほど怪しげな雰囲気を醸し出してしまっています。
しかし韓氏意拳の站椿はそのどれでもありません。
しっかりとした武術の練習で、韓氏意拳をする上で避けては通れない基本的な練習です。
では、なぜ立って止まっている練習が武術の練習として成立するのか? 今回はそこから解説していきます。
(※)今回の連載ではタントウのトウの字は“椿”の字を略字として使用しようしますが、本来は
を用います。
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