実践、超護身術 第三回 間接護身に必須の「聴勁」02

| 葛西真彦
introduction

武術の根幹と言えば身を護ることにある。法治国家である現在の日本においてもそれは同じだ。時として、理不尽な要求や暴力から自分や大事な人の身を護るためには、決然と行動を起こす必要があるだろう。しかし、そうした行為もまた、法で許されている範囲の中で行わなければ、あなた自身が法に裁かれることになる恐れがあるのも事実だ。

では果たしてどのような護身が有効なのか?

本連載では元刑事であり、推手の世界的な選手でもある葛西真彦氏に、現代日本を生きる中で、本当に知っておくべき護身術を紹介して頂く。

元刑事の武術家が教える、本当に役に立つ術

実践、超護身術

第三回 間接護身に必須の「聴勁」02

葛西真彦

 

警官時代の苦い思い出

せっかくなので、聴勁の話に触れる前に、私自身、警官時代に刃物を持った相手に襲われたケースについて書いておきましょう。

交番勤務時代に、「バイクを盗まれた、現場で待つ」という通報がありました。人気のない現場に一人で向かったところ男が一人いて、「ここで自分のバイクを盗まれた」と言います。そこで、その場でまずは被害状況を確認しようと思い、メジャー等の道具をカバンから出そうと相手から目をそらしたところ、突然刃物を出して襲いかかってきました

当時私はまだ経験が浅く、襲われたその瞬間まで、相手の殺意に気付きませんでした。何が起きたか分からず、まず刃物の一撃を胸の左脇に食らいました。そのときは鉄板の防護衣を着けていたので、刃物は刺さりませんでしたが、肋軟骨が折れました。着けていなければあるいはそこで死んでいたかもしれません。

この不意打ちで、恐怖と混乱が私を襲いました。“どうしたらいいのか!? 銃で撃ってもいいのか? いや、警棒で対処すべきなのか!? 殴るべきなのか?”正直そんなことを判断する余裕すらありません。

 

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–Profile–

葛西真彦(Masahiko Kasai
1977年10月26日生まれ青森県出身。某県において、知能犯係を中心に約11年勤務。詐欺罪等を中心に取り締まり担当の刑事として勤務し、覚せい剤や暴力団等の組織犯罪対策業務も並行して経験。
危険な現場も多く、培った武術武道の技術がどうすれば現場で通じるか、そのことをひたすらに研究し、現場での実戦と訓練のずれをまとめながら、さまざまなランダム性が生じる中で使える武器術を追求。特に対刃物に特化した警棒と杖の使い方に習熟し、学んだ技術を独自に昇華し、現在中国武術との融合を兼ねながら、さらなる研究を続けている。
昇任し、刑事人生これからというときに大病を患い、意識混濁と発作を起こして倒れるようになり、刑事としての勤務することどころか日常生活すら厳しい状況となり、しかも西洋医学では完治は難しいとさじを投げられたため、早期退職して台湾にて中医の治療を受ける。
約1年間ほど養生した結果、発作を起こして倒れるような症状がなくなったため、リハビリもかねて台湾の武芸に励む。
武術歴は30年近くになり、幼少から様々な武道、武術を学んできたが、現在は台湾で武器を使った競技格闘技を指導しながら、太極拳、詠春拳、八極拳の修行に明け暮れる。
また、日本人では初の中華民国八極拳協会の教練試験に合格し、認定を受ける。現在は競技推手教練であり、最重量級においての競技推手世界一を目指している。
日々休みなく、体が壊れる限界ギリギリまで自分を追い詰め、仕事をしながらも、毎日1日8時間以上の稽古を設定して、修行に臨んでいる。
現在は、世界大会3位、国際大会1位、全国大会1位の実績を持ち、台湾および世界中の人間が集まるハイレベルな競技推手の大会に足跡を残した、唯一の日本人である。
台湾ではこれまでの経験をまとめた、心理学と人相学と筆跡で人を読む本と、護身術の本を出版しており、今後は日本でも同様に護身術や武術、読心術関連の執筆や講演と、競技推手、競技武器術の普及活動に力を注ごうと準備中である。

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