連載 タッチの力10 岩吉新・前編「神経系からみる“タッチング”」

| 岩吉新

 

【スライド2&3:ニューロンと神経の違い】

「ニューロン」と「神経」って言葉、ごちゃごちゃに使っていませんか? そこで「スライド2&3」です。

スライド2:ニューロンと神経の違い
スライド3:ニューロンと神経の違い
ニューロン(Neuron)核と長い軸索をもつ、神経細胞のことです。頭みたいなのが核、そこに軸索がついて感覚受容器(筋肉など)につながっています。

核を仮に、人間の頭くらいあるとすると、軸索の長さは長いもので3キロくらい。頭でっかちではなく足でっかち(笑)? ずいぶん長いですよね。

神経(Nerve)多くのニューロン(神経線維)が束ねられた光ケーブルのようなものですね。神経束ともいわれます。

神経で一番わかりやすいのが、運動ニューロンと感覚ニューロン。

筋肉を収縮させる指令を脳から出力する、反対に外から触れられたときに脳で感じる……というような、インプット・アウトプットの二方向があります。

【スライド4:自律神経とは?】

ここはほんとう軽くしか言わないですけれども。

闘争と逃走を司る交感神経、休息と修復を司る副交感神経があります。現代人は仕事などに追われているので、どうしても交感神経が優位になるというのは、よくききますよね。

スライド4:自律神経とは?

交感神経って、スライドの図にあるように、皮膚のところまで伸びています。

  • 汗腺では→皮膚の体温調節
  • 血管では→血管収縮をすることで皮膚の血流を調整する
  • 立毛筋では→皮膚に生えている毛を立たせる

なども行っています。

だから強く揉まなくても、触れているだけで血流がよくなる……とは、交感神経の変化も関わっているんです。

【スライド5:皮神経とは】

スライド5:皮神経とは?
皮神経(Cutaneous nerve)は、末端が感覚受容器になっていまして、そこで受けた刺激を脳に伝えます。

この皮神経は、皮膚靭帯(ひふじんたい、Skin regament)というホッチキスみたいな役割の靭帯で皮膚に固定されているそうです。最近では、美容系の手術なんかで重視されているらしいです。

このように、組織としては誰しも同じものをもっているのですが、一人一人感じる感覚は、とても個人的なものです。人それぞれ、同じ経験に対しても、うまれる感覚って違いますよね。

皮膚とか筋肉とか腱とかの感覚、さらにその方の経験したことや文化的背景、情動(感情)がまぜあわさあって、感覚が生じます。“触れる”という感覚も同じく個性があります。そこが面白いところでありまして、同時に難しいところでもあります。

 

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–Profile–

岩吉新
岩吉 新(Shin Iwayoshi
フィットネス業界のマネージャー職や、趣味で行なっていた合気道などの武道を通して、人の身体を健康にする仕事を行いたいと思い、様々な手技療法を受ける。気持ちよさで身体のバランスが整うという操体法に出会い、創始者の内弟子の先生から、身体や皮膚の感覚と技術を基礎から応用まで学ぶ。東京田園調布に「neuro relax」を開業。その後、カナダの女性理学療法士が開発したデルモニューロモジューレティングを知り、開発者とコンタクトを取り最新の神経科学を学ぶ。その後、2017年に「デルモニューロモジュレーティング日本語版」の制作&翻訳を担当し出版。また2018年には「操体法を神経科学から読み解く」を執筆し出版する。

著者『デルモニューロモジュレーティング日本語版

操体法を神経科学から読み解く

Web site 岩吉新公式サイト「ニューロリラックス」