連載 セルフタッチング入門 第11回 基本のセルフケアその④〜全身の統合、つなげるように触れていく

| 中川れい子

 セルフタッチングの実践編その④です。セルフタッチングの実際を動画付きでお伝えしていきます。
今回は、セルフケア編のまとめとなる「全身を統合する」セルフタッチングを紹介します。

 中川さんがリードする、ワーク動画もあわせて視聴ください。

Image: iStock

わたしに触れる、コロナ時代のタッチケア

セルフタッチング入門

 

第11回 基本のセルフケアその④〜全身の統合、つなげるように触れていく

中川れい子

 

からだと“対話”するように触れる

自分自身の手で、自分のからだに触れゆく“セルフタッチング”の旅もようやく終着地に近づいてきました。いよいよ、全身に触れていきましょう。

「わたしの身体は、どのように触れてほしいのだろうか?」
「どこを、どのように触れると、心地よいのだろうか?」
「ここを触れると、どんな感じがするのだろう?」

こうした問いかけを自分のからだにたずねながら、自分のからだの感覚と“対話”するように、そして“好奇心”をもって触れていく。これがセルフタッチングの基本姿勢です。このように触れているとごく自然な感じで“ゆっくり”と、“今・ここ”を味わうかのような“密着感”あるタッチの質となるでしょう。もちろん、楽な姿勢で、呼吸への気づきも大切にしながら。

自分のからだに触れる感覚、そして触れられる感覚は、人によっては「馴染みのある」「懐かしい」「心地よい」「安心感のある」感覚かもしれません。人によっては「え? よくわかんない」「ちょっと、気持ち悪い」あるいは「なにも感じない!」かもしれません。

一人ひとり、からだの形や感触、そして、感じ方はさまざま、違っているのが自然なことです。こうでなければという枠組みをはずして、あなたの身体を「ジャッジ(評価)」によってこれ以上痛めつけたりしないようにしましょう。

最初は「やわらかい」「あたたかい」「ふわふわ」「ふにゃふにゃ」「ざらざら」といった、シンプルな感覚を感じることから始めていくのも良いでしょう。からだのくぼみ、からだの表面の広がり、つながり、そしてからだの内側の“ゆらぎ”を味わってみてください。あるがままに感じることを積み重ねることで、自分自身とのかかわりにも変化が生まれてくるかもしれません。

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–Profile–

中川 れい子(Reiko Nakagawa

NPO法人タッチケア支援センター 代表理事、<身(み)>の医療研究会理事、こころとからだのセラピールーム amana space 代表。エサレン®ボディワーク認定施術者。

兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒業後、塾・予備校等の教育産業に従事(主に大学受験の日本史を担当)。1995年の阪神淡路大震災で被災後、現地ボランティアとして被災の現場にあたる中、からだを通してのこころのケアと癒しの必要性を痛感し、1998年よりボディワーク、ボディサイコセラピー、ソマティクス、カウンセリング、カラーセラピー、各種ヒーリング等を学び始める。1999年に、日本で最初に開催されたエサレン®ボディワーク認定コースに参加。その後、認定プラクティショナーとして関西の自宅で開業。ひたすらにセッションを積み重ねる中、非侵襲的な、ソマティクス・ベースの“タッチ”の癒しの可能性を痛感し、2011年に、NPO法人タッチケア支援センターを設立。「やさしくふれると世界はかわる」をテーマに、タッチケアの普及・教育・研究・ボランティア活動を開始し、家族間ケアや、看護・介護等の対人援助に活用できる「こころにやさしいタッチケア」を講座を開講。並行して、エサレン®ボディワークや、ローゼン・メソッド、米国ホスピタル・ベイスド・マッサージの公認講師を日本に招き、講座のオーガナイズもおこなう。

現在は、修了生と共に高齢者施設・がん患者会・緩和ケア病棟・産科病棟等での施術活動や、うつ病の回復期の方の就労支援センターや発達障害の方の地域支援センター等で、セルフタッチングのワークショップを開催。また、各種教育機関や福祉施設での出張講座も請け負う。エサレン®ボディワークを中心とする個人セッションも継続中。

website:NPO法人タッチケア支援センター(http://touchcaresupport.com)
website:こころとからだのセラピールーム amana space(http://www.amanaspace.com/about_amanaspace.html)