連載 セルフタッチング入門 第11回 基本のセルフケアその④〜全身の統合、つなげるように触れていく

| 中川れい子

 セルフタッチングの実践編その④です。セルフタッチングの実際を動画付きでお伝えしていきます。
今回は、セルフケア編のまとめとなる「全身を統合する」セルフタッチングを紹介します。

 中川さんがリードする、ワーク動画もあわせて視聴ください。

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わたしに触れる、コロナ時代のタッチケア

セルフタッチング入門

 

第11回 基本のセルフケアその④〜全身の統合、つなげるように触れていく

中川れい子

 

からだと“対話”するように触れる

自分自身の手で、自分のからだに触れゆく“セルフタッチング”の旅もようやく終着地に近づいてきました。いよいよ、全身に触れていきましょう。

「わたしの身体は、どのように触れてほしいのだろうか?」
「どこを、どのように触れると、心地よいのだろうか?」
「ここを触れると、どんな感じがするのだろう?」

こうした問いかけを自分のからだにたずねながら、自分のからだの感覚と“対話”するように、そして“好奇心”をもって触れていく。これがセルフタッチングの基本姿勢です。このように触れているとごく自然な感じで“ゆっくり”と、“今・ここ”を味わうかのような“密着感”あるタッチの質となるでしょう。もちろん、楽な姿勢で、呼吸への気づきも大切にしながら。

自分のからだに触れる感覚、そして触れられる感覚は、人によっては「馴染みのある」「懐かしい」「心地よい」「安心感のある」感覚かもしれません。人によっては「え? よくわかんない」「ちょっと、気持ち悪い」あるいは「なにも感じない!」かもしれません。

一人ひとり、からだの形や感触、そして、感じ方はさまざま、違っているのが自然なことです。こうでなければという枠組みをはずして、あなたの身体を「ジャッジ(評価)」によってこれ以上痛めつけたりしないようにしましょう。

最初は「やわらかい」「あたたかい」「ふわふわ」「ふにゃふにゃ」「ざらざら」といった、シンプルな感覚を感じることから始めていくのも良いでしょう。からだのくぼみ、からだの表面の広がり、つながり、そしてからだの内側の“ゆらぎ”を味わってみてください。あるがままに感じることを積み重ねることで、自分自身とのかかわりにも変化が生まれてくるかもしれません。

 

つながりを取り戻すことで感じる安心感

次に、からだ全身のつながりを感じていきます。触れる手を通じて、からだの端から端をつなげていきましょう。

人間の意識のほとんどは、頭部周辺や上半身に集中しているので、頭部から離れた脚への意識は遠のきやすい傾向があります。また、外側に意識が向かいすぎて自分自身のからだのイメージが乏しくなることもよくあります。衣類を身に着けるとき、上着と下着という区別があるので、それに慣れてしまうと身体を上下バラバラにとらえてしまう習慣になりがち。でも、生まれたままの私たちの身体を思い浮かべてみましょう。赤ちゃんは“まるごとひとつ”のままで生まれてきますよね。

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日常生活でも、意識を向けている身体の領域のほとんどが上半身だけに偏りがちです。特に、テレビ画面やパソコンの画面に向かうことが多い現代社会では、それが顕著です。私たちは下半身を含む自分の身体を置き去りにして、上半身だけで画面の向こう側の世界とつながりっぱなしになり、身体の感覚がバラバラなまま日々を過ごしていることに気づいていないケースも良くあります。

私が施術するエサレン®ボディワークの中心的な技法に“ロング・ストローク(stroke:打つ・撫でる・ひとかきなどの意味)”があります。これは足の先から胴体に触れて、そのまま肩から手の指の先までをひとつながりに触れていきます。呼吸とともに、大きな波のリズムで、身体がつながりを思い出せるようになるべく広く触れていくのが特徴です。セルフタッチングにも、このことを活かすようにしています。

昔、20代の若いクライアントさんが、私のエサレンの施術でロングストロークを受けたあと「脚と腕ってつながっていたのですね??」と、目を丸くして感想を語ってくださったことがあります。嘘みたいな話ですが、こういう反応は少なくはありません。私たちは、触れられることで自分自身のからだ全体のつながりを思い出すことがあるのです。

人間というものは不思議なもので、自分自身がバラバラでいるよりも、ひとつのかたまりであると感じる方が、安心感やリラクセーションが深まりやすくできているようなのです。それが生まれながらの本来の在り様ですから、当然といえば当然ですね。自分自身の全体性を取り戻すことは、まさに自らを癒す(heal)ことにつながります。英語の「heal」の語源が、ギリシャ語の「holos(全体性)」であることを思い出してみましょう。

 

つながりの再生と癒しの旅路

私たちが母親のお腹で子宮に包まれていた頃、誕生してから全身まるごとひとつの存在としてすっぽりと包まれるように抱かれていた頃を想像してみてください。いわゆる“生まれたままの姿”とは、こういう状態をあらわすのでしょう。しかし、成長するにつれ社会に順応していく中で、この全身のつながり感を低下させてしまいがちです。現代社会の生活では、勉強するにせよ、仕事をするにせよ、椅子に座ってのデスクワークが増えてきたことがこの問題をさらに深刻にしています。パソコンやスマホが登場してからは特に、この状況が加速しています。

大きなショックやトラウマを受けたことで、痛みや悲しみを感じないように心と身体を切り離すこと、身体を感じさせないように身体全体をバラバラなまま息をひそめ乗り越えようとすることもあります。こうした時、ゆっくりと自分自身のからだ全体のつながりを取り戻すことが、回復と癒しの鍵となります。

全身のつながりを取り戻すことで、心と身体のつながりが目覚め、さらに自分を超えた大いなる存在(自然・地球・天・魂など)へとつながる道筋がドミノ倒しのように開かれることもあります。それは、よりホリスティックな意味での自分自身(self/自己)の統合へ向かっていくことでもあります。私たちの人生とは、バラバラになった自分自身が全体性へと回帰する「癒しの旅路(Healing Journey)」なのかもしれません。

 

つながることで流れ出ずるもの

からだ全体のつながりは、骨格、筋膜(fascia)、神経系、血管、リンパ、経絡、気、エネルギーなど、さまざまな側面からとらえることができます。また身体の中では鼻腔から気管、肺へとつながる呼吸器系、口から食道・胃・腸・肛門へとつながる消化器系などの多様な“つながり”が、重層的に交わり合っています。

からだ全体のつながりが再生され統合がおこると、からだの内側の血液や体液、そして、気やエネルギーの流れが活性化されていきます。山や森に流れる川をイメージしてみてください。岩や倒木で堰き止められることなく流れゆく川の水は清らかさが増します。身体の内側を流れる血流や体液、そして生命エネルギーも同じです。内側に流れゆくものは、私たちの身体観をより微細でエネルギーに満ちた状態へと活性化していきます。

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たとえ、私たちの意識が身体を部分的にとらえていたとしても、身体そのものは常に有機的につながりあい、全体まるごとでひとつです。だから、「身体を感じること」そのものが、「自分自身がまるごと全体一つであること」を思い出す鍵にもなり得ます。身体感覚を通じて、“今・ここ”に在ることに気づき、からだ全体のつながりが回復するとき、私たちの内側に流れるものが活性化されていきます。その流れるものはやがて、からだの内側だけでなく、からだの外側ともつながり、流れはじめるのです。

 

天・地・人―統合のワークとしてのセルフタッチング―

では、どこからセルフタッチングを始めると良いのでしょう? もちろん、どこからスタートするのも自由です。つながりを感じられるのならば、ハート(胸)からでも、お腹からでも始めるのも良いのですが、今回のワークでは、からだの土台となる“脚(あし)”から始めてみます。脚は、もっとも意識から離れて感覚が鈍いのと同時に、大地とつながり、からだを支える土台となる身体の部位だからです。

大地から脚へ、そしてお腹・胴体、胸(ハート)、両腕、首、頭へと、からだの表面を広く、つなげるように、そして立体的に触れていきます。触れられるところは、膝の裏やわきの下など、なるべく隅々まで“つなげる”ように触れていきましょう。あとは楽な姿勢でゆっくりと、呼吸とともに自分のからだと対話するかのように手の平の感覚をよく味わう、という基本に立ち返ってみてください。

ワークの後半では、頭上高く広がる「天空」を感じることも体験しましょう。天から地へ、地から天へと頭のてっぺんから足先までをつなげるように触れ、そして最後にはハートで終っていくのがセルフタッチングの一連の流れです。それは私たちの身体が重力とともに地球の中心とつながりゆくことを再確認し、同時に、おおいなる天空の下に在ることに気づくことでもあります。

大地にしっかりと根を張り、太い幹から枝葉が天にむかって広がる大きな木をイメージしてみましょう。両手の平で全身をつなげるように触れながら、最後には天と地の間にいるわたし、文字通り“天・地・人”であることを体験します。天と地と全身がつながりゆく一番最後の到達点は、ハート(胸の中心)です。ハートで再び、呼吸のゆらぎを手の平で味わうことが、セルフタッチングの最終的な“統合”なのです。

全身をつなげるように触れたあと
目を閉じて、内側を感じます。
ハートにおかれた手の平が
天と地と、そして、全身とつながっていること、
そして、手の平と呼吸とハート(心臓)がつながるのを感じます。

充分に味わったら、手と手をあわせて合掌しましょう。
セルフタッチングは合掌からはじまり合掌で終るのです。

自分の手の平の感触を味わうかのように、手と手の間にある世界を感じてみましょう。
まるで、祈りのようなポーズです。
それは“祈り”そのものかもしれません。

そして、ゆっくりと目を開けて周囲を見渡し、世界とつながる準備をしましょう。
私たちは、ここから世界に触れていくのです。

 

全身を統合するワークと事前の注意点

最後のワークではいよいよ、全身を端から端まで触れていきます。全身をつなげるとともに、大地とつながり、天とつながり、そして呼吸とのつながりにもフォーカスします。実際に触れることに加えて、イメージの力にも助けてもらいながら、ホリスティックな(全体的な)身体観を育んでいきましょう。

【ワークをする前の注意点】

  • 痛みを感じる場合は無理をせず、痛くないような動きを探りましょう。
  • 怪我などで触れてはいけない箇所は、触れないか、軽い圧でそっと包むだけにしましょう。
  • 目は閉じているほうが内側を感じやすいのですが、不安を感じたり、眠くなりすぎる場合は目を開けていただいて結構です。目は、閉じたり開いたり、バランスよく。
  • リラクセーション効果が高いので非常に眠くなってしまうことがありますが、その時は無理をせず、なるべく楽な姿勢で身体が欲する休息を受け取りましょう。
  • こうしなければならない手順や、こうでなければいけないというジャッジを手放して、“今・ここ”をあるがままに感じていきましょう。

セルフタッチング 全身の統合①

  1. 【グラウンディングと呼吸】足の裏の感覚に意識を向けて楽な姿勢で座り、軽くグラウンディング。呼吸にも意識を向けます。深呼吸をしながら、吐く息とともに上半身の緊張を手放して、身体の重みを大地にゆだねていきます。
  2. 【合掌】胸の前で手と手をあわせて合掌します。手の平の感覚を味わうように両手をほぐしていきましょう(WORK08で行った「やわらかな手の平」の準備をします)。再び、胸の前で両手をあわせて合掌します。
  3. 【ファースト・タッチ】手と手の間を肩幅ぐらいに広げていき、肩の力・腕全体の力を手放して、手のひらを太もものほうに向けます。肩や肘、手首の緊張を手放して、まるで木の葉が落ちるように、吐く息とともに両手の平を太ももの上に置くように触れていきます。十分に腕の力が寛ぎ、手の平が太ももに支えられているのを感じます。力が抜けて、密着感がある、これが、基本のタッチの質です。
  4. 【脚全体に触れる】ゆっくりとした呼吸のリズムで、太ももの上においた手の平を動かし太もも全体、脚全体を触れていきます。なるべく広く、脚全体のつながりや広がりを感じながら。触れながら、やわらかなところ、固いところ、どの部分に、どのように触れると気持ちがいいのか? など、自分の足と対話しながら触れていきましょう。

 

セルフタッチング 全身の統合②

  1. 【お臍に手をおく】脚全体を触れ終わったら、太ももの上に手を置いて少し休みます。そして、そのままスライドするように、両手の平をお臍の上に置きます。手の平の力をぬいて、密着感をもって触れていきましょう。お腹では、脚よりも呼吸の動きがわかりやすいでしょう。しばらくお臍の上に手を置いて、呼吸を味わいながら、腹が膨らんだりへっこんだりするのを感じます。お臍に手をあてていると、どのような感じがしますか?
  2. 【お腹全体を広く立体的に触れる】お臍の上の手を、次は、お臍を中心に時計回りに、広く大きく、円を描くように触れていきます。呼吸のペースでゆっくりと。だんだん、触れる範囲をさらに広げて、腰のほうや胴体全体に触れていきます。自分の身体と対話をしながら、つまんだり、圧を加えたり、いろいろな触れ方も試してみてください。その時も、あるがままに感じていきましょう。たとえば、もっとお腹がへこんでいたらいいのにとか、自分のからだをジャッジせずに。ただ、からだの感触やあたたかさ、呼吸のゆらぎなどを味わっていきましょう。

 

セルフタッチング 全身の統合③

  1. 【ハートに手をおく】ある程度お腹周辺を触れ終えたらお臍で再び休憩。そして、お臍の上に置いた手をスライドさせて、胸の真ん中(ハート)に移動させます(鎖骨から3センチぐらい下の胸郭の上あたり)。ここでも呼吸の動きを感じてみましょう。手の平の下には肺があるので、もっとも呼吸の“ゆらぎ”がわかりやすいところですね。もしかすると、心臓の鼓動も伝わってくるかもしれません。あるがままを感じながら、まるで呼吸の上に波乗りするように。吸うと胸が広がり、吐くと胸が沈むのをただ感じます。
  2. 【ハートとつながった両腕】次に、ハートと手の平を、つなげるように触れていきます。左手を横に広げて、右手で左手の指先・手のひらから、肘・肩・鎖骨、ハートの中心と、一筆書きで触れていきましょう。同じように、今度は左の手の平で、ハートから右の鎖骨・肩・腕・右手へと触れ、ハートとつながった両腕を感じていきます。
    ※解剖学的にも、私たちの腕はハートの中心からはじまっています。腕のつけ根が胸鎖関節(胸骨と鎖骨の間の関節)であることを確認するために、鎖骨に手をおいて鎖骨側の肩を大きく回すと、手の平で鎖骨が動くのが感じられるでしょう。
  3. 【胸から肩をつなげるように触れる】ハートと手の平のつながりを感じたら、胸、肩、腕、そして背中の上側なども、ひとつのかたまりとして“つながり”を感じながら触れていきましょう。ゆっくりと、呼吸とともに触れていきます。この時もからだのやわらかさ、温かさを感じながら、どのように触れると気持ちがいいのかを、身体と対話しながら触れてみましょう。全体をくまなく触れられたら、ハートの真ん中で手を休ませて、再び呼吸を感じ、そして、脚からずっと触れてきたつながりも感じてみましょう。

 

セルフタッチング 全身の統合④

  1. 【首・喉に触れる】手を、ハートから首・喉へ移動させます。首は頭と胴体の連結部であり、重い頭を支えています。首の後ろ側の頚椎に触れながら、首の長さを確かめてみましょう。とても繊細なので、もっとも他人に触れられるのを嫌うからだの部分でもあります。自分自身の手でやさしく、その繊細さを味わいながら触れていきましょう。
  2. 【顔に触れる】顔には視覚・聴覚・嗅覚など、さまざまな感覚器官が集中し、外界との交流を司るので、ストレスを受けやすいところ。まずは、やさしく両手の平で顎を支えてあげましょう。歯をくいしばらなくても良いことを顎に伝えてあげてください。耳に触れて、やさしくマッサージしてみましょう。耳の奥側や頭の中のスペースが少し広がるように、軽く両耳をひっぱってあげるのも良いでしょう。
  3. 【頭に触れる】脚からはじまって、ついに頭頂にまでたどりつきました。ご褒美に髪の毛の流れにそって、軽く頭を撫でてあげてください。そして、指をたてて、頭と対話するように、頭皮をマッサージします。痛いのが好きな人は、痛気持ちよく。痛いのが嫌な人は、やさしく、なでるように触れていきます(腕が疲れやすいので、ほどほどに)。

 

セルフタッチング 全身の統合⑤

  1. 【頭頂から足の裏までつなげる】最後に、両手を頭頂に置きます。手の平から温かいエネルギーが、まるで頭頂から滝が流れるかのように背骨を通って尾骨まで、そして、股関節から足の裏まで流れていくのをイメージしてみましょう。イメージした後に今度は実際に、両手で頭頂から顔・胸・お腹・股関節・膝・そして、足先まですーっと流れるように、両手で頭頂から足先まで一筆書きで一本の腺でつながるように触れていきます。
  2. 【大地とつながる】脚から足先まで届いたら、両手を前屈するように脚先のほうに向け、手の平から大地へといらないものを手放すようにしてみましょう。この時、足の裏で全身を支えるようにしてみてください。腰に問題のある方は無理をしないよう。十分、大地に身をゆだねたあとは、まるで、地球の中心のマグマを吸い上げるかのように、あるいは木の根っこから養分を上げていくかのように、下から上へゆっくりと、一筆書きで頭頂までつなげていきましょう。
  3. 【天とつながる】両手が頭頂までいったら、両腕を上に向けて広げて、さらに胸も大きく広げて軽く上を見上げます。全身に光をあび、全身に受け取るようなイメージを膨らませてみましょう。お日様の光を浴びるように、天(太陽)のエネルギーをいっぱい、両腕と胸で受け取りましょう。
  4. 【再び、頭頂から足の裏までつなげる】両手を頭頂にのせ、滝が落ちるように頭頂から足先まで、一筆書きで降ろしていきます。吐く息とともに、大地に手放すかのように。
  5. 【大地からハートへ】大地のエネルギーを下から脚に取り込むように、大地から脚、股関節、お腹…に触れ、手の平を上へと上げていきます。最後に、もう一度、手のひらをハートにおいて、しばらくハートを感じます。
  6. 【ハートでの統合:天・地・人、呼吸】手の平をハートの上に置き、呼吸のゆらぎを感じます。全身と呼吸とハートとつながった手の平をじっくりと味わいましょう。私たちのからだが大地とつながり、天ともつながるイメージも広げていきましょう。天と地と、呼吸とハートとつながった、両手の平の感触をよく味わいます。呼吸を全身へと広げていき、からだの外側も感じていきましょう。呼吸を通じて、からだの内側と外側をつなげていきます。
  7. 【合掌・祈り】ハートに置いた両手の平を、胸の前であわせて合掌します。目を閉じ、自分自身の内側に意識を向けながら、合わせるあった手の平の感触を静かに味わってみましょう。セルフタッチングを始める前の手の平の感触と、終わってからの感触に何か違いは感じられたでしょうか? 温かさややわらかさは? 自分自身の中心を感じながら、手と手の間にある世界に意識を向けてみましょう。そこには何があるでしょう? ひと呼吸ごとにその世界が広がっていくのをイメージします。
  8. 【世界とつながる】合掌したまま、徐々に瞼を開いていきます。そして、ゆっくりと周囲を見渡して、世界とつながる準備をしましょう。自分のからだと、からだの周辺がとけあうかのように、あなたのからだが世界とともに呼吸していることを感じてみましょう。

いかがでしたか? セルフタッチングが終わった後、今、どのような感じがするのかを書き留めてみましょう。
書き留めたら、次に、身体に触れている間、自分の身体で気づいたこと、どこをどのように触れると、どのような感じがしたか、なども書き留めると良いでしょう。
セルフタッチングのあと、絵を描くアートワークもおすすめです。


次は、いよいよ最終回。「セルフタッチング」を通じて自分自身に戻り、そして自分らしさを超えていくこと。さらに、あるがままの自分を愛する「セルフコンパッション」についてお話しします。

(第11回 了)

 

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–Profile–

中川 れい子(Reiko Nakagawa

NPO法人タッチケア支援センター 代表理事、<身(み)>の医療研究会理事、こころとからだのセラピールーム amana space 代表。エサレン®ボディワーク認定施術者。

兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒業後、塾・予備校等の教育産業に従事(主に大学受験の日本史を担当)。1995年の阪神淡路大震災で被災後、現地ボランティアとして被災の現場にあたる中、からだを通してのこころのケアと癒しの必要性を痛感し、1998年よりボディワーク、ボディサイコセラピー、ソマティクス、カウンセリング、カラーセラピー、各種ヒーリング等を学び始める。1999年に、日本で最初に開催されたエサレン®ボディワーク認定コースに参加。その後、認定プラクティショナーとして関西の自宅で開業。ひたすらにセッションを積み重ねる中、非侵襲的な、ソマティクス・ベースの“タッチ”の癒しの可能性を痛感し、2011年に、NPO法人タッチケア支援センターを設立。「やさしくふれると世界はかわる」をテーマに、タッチケアの普及・教育・研究・ボランティア活動を開始し、家族間ケアや、看護・介護等の対人援助に活用できる「こころにやさしいタッチケア」を講座を開講。並行して、エサレン®ボディワークや、ローゼン・メソッド、米国ホスピタル・ベイスド・マッサージの公認講師を日本に招き、講座のオーガナイズもおこなう。

現在は、修了生と共に高齢者施設・がん患者会・緩和ケア病棟・産科病棟等での施術活動や、うつ病の回復期の方の就労支援センターや発達障害の方の地域支援センター等で、セルフタッチングのワークショップを開催。また、各種教育機関や福祉施設での出張講座も請け負う。エサレン®ボディワークを中心とする個人セッションも継続中。

website:NPO法人タッチケア支援センター(http://touchcaresupport.com)
website:こころとからだのセラピールーム amana space(http://www.amanaspace.com/about_amanaspace.html)