ソマティックワーク入門 第15回 フォーカシング 池見陽さん(実践編01)

| 半澤絹子

健康とウェルビーイングの一歩先を求めて−−。
今、こころとからだの健やかさの質を高める、
マインドフルネス瞑想やボディワークなどが人気を呼んでいます。
からだの感覚に注目し、
心身が心地よい状態へとフォーカスすることで、
深い気づきや静けさを得たり、
自己肯定力や自己決定力といった心身の豊かさを育んだりしていく。
これらは、
こころとからだのつながりを目指す

「ソマティックワーク」という新しいフレームワークです。

その手法は、タッチやダンス/ムーブメントなど多岐にわたり、
1人で行うワークから、ペアやグループで行うワークもあり、
自分に向くものはそれぞれ異なります。
この連載では、
これからの時代を生きる私たちにとって、知っておくべき「からだのリベラルアーツ(一般教養)」として、各ワークの賢人たちの半生とともに
「ソマティックワーク」が持つ新しい身体知を紹介し、
それらが個々の人生や健康の質をどう変化させたのかを探っていきます。

Image: iStock

リベラルアーツ(一般教養)として学ぶ

ソマティックワーク入門

−新しい身体知の世界をめぐる−

第15回 「気がかり」を整理して自分の状態を知る
フォーカシング 池見陽さん(実践編01)

取材・文半澤絹子
写真協力池見陽
取材協力日本ソマティック心理学協会

からだの感覚から自分のこころを知るフォーカシング。

今回は実践編です。

本来のフォーカシングは、フォーカサー(クライアント)とリスナー(セラピスト)で行うものですが、自分一人でできるものもあります。

この記事では3つのセルフワークを紹介。

  • クリアリング・ア・スペース
  • 漢字フォーカシング
  • アニマル・クロッシング

の手法を解説していきます。

日常的に行うと、「頭で理解する」のではなく、「腑に落ちる感覚」を養えるかもしれません。

前回に引き続き、今回も、フォーカシングの第一人者・池見陽さんにお話を伺いました。
(なお、漢字フォーカシングとアニマル・クロッシングは池見陽さんが開発した手法です)

思考しすぎる人にオススメ!
気がかりを整理整頓できる「クリアリング・スペース」

人は1日にさまざまなことを考えている。その思考のうち、考えなくてもよいことは多いだろう。

フォーカシングの導入では、自分が扱いたいテーマを明確にするために、「その他の不要な気がかり」から距離をとる作業を行う。

このクリアリング・ア・スペース(clearing a  space)を行うことで雑多な思考が片付けられ、部屋が掃除されるように、こころの中の部屋がきれいになっていく。

「クリアリング・ア・スペースをするだけで問題が解決したり、不調から回復するクライアントさんもいましたよ。
クリアリング・ア・スペースは、マインドフルネスや瞑想に似てますね。瞑想をしてると、雑念が浮かぶでしょう。どうかすると、雑念にどっぷりはまっている。
でも、雑念をどこかに置いて、空(くう)の状態に入っていると、いろんなことが頭の中に入ってきても、気になっている状態の自分に気づけます。
ある意味、フォーカシングをして問題を取り上げようと思うこと自体が、執着です雑念から距離を置けて自分でラクでいられるのであれば、そのままでいいとも思っています」(池見さん)

では、具体的にはどうすればいいのだろう? 以下に簡単な方法を紹介しよう。

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–Profile–

池見 陽 (Ikemi Akira

関西大学大学院心理学研究科教授。日本フォーカシング協会会長。日本人間性心理学会常任理事などを歴任し、現在は(米)ユージン・ジェンドリン・センター運営委員長や専門の編集委員なども務める。フォーカシングの創始者であるユージン・ジェンドリンから直接学び、日本でのフォーカシングの普及に貢献。現在は日本ほか、世界各国でフォーカシングの指導を行う。フォーカシングを応用した「アニクロ(自分の人生を動物に例えるメソッド)」なども開発。『心のメッセージを聴く』(講談社現代新書)、『僕のフォーカシング=カウンセリング ひとときの生を言い表す』(創元社)など著書多数。

Web Site http://www.akira-ikemi.net/index.html

半澤絹子(Hanzawa Kinuko
フリーライター、編集者。各種ボディワークやセラピーを取材・体験し、「からだといのちの可能性」、「自然と人間とのつながり」に関心を持つ。「ソマティック・リソース・ラボ(https://www.somaticworld.org/)」運営メンバーの1人として、ソマティックに関する取材や普及活動も行う。