日本には「タッチ=触れる、触れられる」の機会が少ない。そんな思いから、日本のタッチ研究の第一人者である山口 創先生(桜美林大学教授)を筆頭に、teateセラピストの有本匡男氏(日本ホリスティック医学協会 常任理事)をはじめとする、タッチのスペシャリストたちが集おうとしています(「タッチの力」を広める協会の立ち上げも、現在進行中)。
そのスペシャリストたちについては、本連載中で今後、紹介していきますが、まずは去る6月28日に行われたコ2【kotsu】トークイベント「触れよう、タッチの力(山口先生×有本氏対談)」の模様を、五回にわたってお届けします。
第二回は、山口先生から、タッチの研究で現在、注目を集めているオキシトシンとC線維について解説をいただきます。
※本連載は、9月29日(金)に開催される第三回ソマティックフェスタとの連動企画です。ページの最後にご案内がありますのでそちらもご覧ください。
コ2トークイベント01
対談/山口 創×有本匡男
「触れよう、タッチの力」
第2回 オキシトシンとC線維の不思議
語り●山口 創、有本匡男
写真●コ2編集部
ストレス反応、痛みを和らげるオキシトシン
山口 創(以下、山口) 第一回で、オキシトシンが脳で働く作用としては
・人を信頼する
・母と子の愛着の関係を築く
ことがあるとお話ししました。オキシトシンには加えて、別名「幸せホルモン」とも呼ばれるように、幸福感を高めるといった作用もあります。
では、身体ではどのような働きがあるか? というと、特にストレスがかかったときに、その影響を受けにくくする効果があります。
少し専門的になりますが…。ストレスを受けると、身体にある「HPA軸(視床下部-下垂体-副腎系: hypothalamic-pituitary-adrenal axis)」が活性化します。
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