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「バランス」に着目し、独自の指導を行っているバランストレーナー・小関勲氏と、古伝の日本の武術を探求しつつ独自の技法を展開している武術研究者・甲野善紀氏。お二人の元には、多くのオリンピック選手やプロスポーツ選手、武道関係者に音楽家までもが、時に“駆け込み寺”として教えを請いに訪ねて来られます。
そんなお二人にこの連載では、一般的に考えられている身体に関する”常識”を覆す身体運用法や、そうした技の学び方について、お二人に語っていただきました。
十数年に渡って親交を深めてきた二人の身体研究者が考える、身体のコツの見つけ方とは?
第二回は、甲野先生の松聲館道場と光岡英稔先生の率いる日本韓氏意拳学会に見る、組織の在り方と師弟関係のお話。
甲野先生の仰る、”組織”に縛られない組織、”師弟関係”ではない師弟関係とは?
カラダのコツの見つけ方
第二回 「“組織”に縛られない組織」
語り●甲野善紀、小関勲
構成●平尾 文(フリーランスライター)
武術稽古研究会を解散した理由
コ2編集部(以下コ2) 小関先生はスポーツトレーナーの傍ら、光岡英稔先生の率いられている日本韓氏意拳学会でも指導者として意拳を教えられていますが、光岡先生とのご縁は、やはり甲野先生との繫がりがキッカケだったのですか?
小関 光岡先生との出会いは甲野先生からご紹介です。甲野先生の講習会を山形で何度か企画させて頂いているうち、先生から「凄まじい人がいる」と色々とエピソードをお聞きしましたので、お会いしたいというより、見てみたいと興味を持ったのが正直なところです(笑)。
実際にお会いしたのは確か、東京の府中で光岡先生の日本で初めて韓氏意拳講習会でそれに参加させて頂いたのが最初です。2003年だったでしょうか? そのあと鹿間裕行さんと光岡先生をお呼びしようと話が持ち上がり、2004年3月28日に東北で初めて韓氏意拳講習会を開催しました。その時は甲野先生とコラボで講習会をされたと記憶しています。
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–Profile–
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●甲野善紀(Yoshinori Kouno)
1949年東京生まれ。78年松聲館道場を設立。日本の武術を実地で研究し、それが、スポーツ、楽器演奏、介護に応用されて成果を挙げ注目され、各地で講座などを行っている。
著書に『表の体育 裏の体育』(PHP文庫)、『剣の精神誌』(ちくま学芸文庫)、『武道から武術へ』(学研パブリッシング)、『古武術に学ぶ身体操法』(岩波現代文庫)、『今までにない職業をつくる』(ミシマ社)、共著に『古武術の発見』(知恵の森文庫)、『武術&身体術』(山と渓谷社)、『「筋肉」よりも「骨」を使え!』(ディスカバー・トゥエンティーワン)など多数。
Web site: 松聲館
Twitter 甲野善紀