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中学生の時、保健体育はナゾでした。なんとなくエッチな感じがあって、でも真面目な顔をして先生は講義をしているし……。
その当時から体育が大好きだった私は、いまでも身体のことに興味があります。ただ、その頃のナゾだとかエッチな感じだとかそんな曖昧なことではなく、もっと身体のことを知って、大人になった今だからこそ、改めてこれからの人生を一緒に生きていく自分の身体と、もっと仲よくつきあいたいと考えています。
そこでこの連載では、私・伊東昌美が身体についてのセミナーやワークショップに参加して、それなりに自分の身体を使ってきた今だからこそ必要な、“保健体育”についてご紹介していきたいと思います。
「もっと!保健体育」第五回は謎の老師・小用茂夫先生です。
伊東昌美のもっと!保健体育
第5回 刀禅・舞扇エクササイズ・小用茂夫先生
文・イラスト●伊東昌美
謎の”熊老師”登場!
少し間が空いてしまいましたが、去る4月29日、またもや「生まれて初めてワーク」を体感してきました。
今回、行われたのは「舞扇を使用したエクササイズ」というもの。
はい、いきなり(ナニソレ?)であります。
まず、「舞扇って何?」ですが、舞扇ってコレ(イラスト参照)です。
日本舞踊とか、歌舞伎などに使われる扇のことです。
何となく、みなさんも見たことがあると思います。
ちなみにこのイベントの説明には、このようなことが書かれていました。
「主に日本舞踊などで用いられる舞扇ですが、それとは違った切り口で舞扇の活用の仕方をご紹介いたします。舞扇に秘められた機能を活かした簡素で応用可能性も高い動作法です。舞扇に導かれ、動きの原理性や、たおやかさの内に潜む勁(つよ)さなどをご体験頂ければと願います」
実は私、小学生の頃に日本舞踊をやっておりまして、舞扇そのものにはなじみがあるのです。懐かしいといいますか……。
「でもその舞扇を使って、いったいどんな動作を教えてもらえるのだろう?」
と、ナゾだらけのまま、参加させていただきました。
そうそう、ナゾといえば、もう一つ。
今回教えて下さる講師の小用茂夫先生は「刀禅」というボディーワークの創始者なのだということなのですが、「刀禅」これまた何?であります。こちらも案内文によりますと……。
【刀禅】:「立つ、構える、歩く」といったシンプルな動作を通して、東洋の伝統が培ってきた身体文化の精髄を習得可能なものとして方法化した武術由来のエクササイズです。
こちらを読む限り、どうやら刀禅というのは、古来からの武術や動きというものを統合した独自のボディワークなのだというおぼろげな解釈からスタートさせてもらいました。
こちらが小用茂夫先生。
なんでも一部のお弟子さんからは「熊先生」「熊老師」と呼ばれているそうで、実際にお会いしても、クマちゃんみたいに、とっても可愛らしい方です。
ですが、この先生、実はすごい方なんですよ!
熱心な武術マニアの方からは長く「謎の老師」と呼ばれていて、お弟子さんにも名前を聞けば驚くような方がいらっしゃる隠れた達人として名高い方だそうです。
そんな“すごい方!”にもかかわらず講座でのご様子は謙虚で、可愛らしさを失わない、魅力的な方で、印象がとても柔和。
大凡、剛健とか、武闘とか、そういう雰囲気(いや、イメージ?)を持つことがむずかしい。たおやかさがおありです。
そんな小用先生の一般向けの初講座ということもあってか、集まった方の顔ぶれも空手や忍術(!)といった武道の先生から、とても有名なボディーワーカーさんまで、身体を日夜研究しているプロフェッショナルな方々が多い講座となりました。
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