身体と動きの新法則
筋共鳴ストレッチ
第2回 「柔軟性に大事なもの」(前編)
文●扇谷孝太郎

前回は「柔軟性」を探求することの面白さや意味とともに、柔軟性を高めるための「法則」の概要をご紹介しました。今回は5つの法則を理解しやすくするための基礎知識編です。
ストレッチなどの柔軟性トレーニングをしていてもなかなか柔らかくならないという人や、身体は柔らかいのだけれど故障が多いという人が見落としがちな問題について考えてみたいと思います。
柔軟性のための基礎知識
【1】基礎知識:柔軟性は安定性とセットで開発する
(1)安定性とはブレーキが効く状態
この連載で、「柔軟性が向上する」というとき、それは単に関節の可動域(動かせる範囲)が大きくなることではありません。
開脚ができたとしても、そのことが、あなたが目的としている運動や日常動作の改善に実際に役立てられなければつまらないですよね?
そのためには、関節の柔軟性とともに、安定性も向上している必要があります。安定性が高いとは、動作中に関節の動きをスムーズに減速して狙った角度で固定できるということです。いわばきちんとブレーキが効く状態です。
安定性をともなわない柔軟性は、動き始めたら止まれない、減速できないということなので、動作中の姿勢を保持できません。結果として、バランスを崩しやすくなり、故障の原因になります。
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–Profile–

●坂本博美(Hiromi Sakamoto)
パーソナルトレーニングルームh.lab主催。
ダンサーとして活動する中、自分自身の怪我の悩みから脳や視覚から受け取るイメージと、実際に身体に起こっていることとのギャップに気がつき、ボディワークや生理学などについて学び始める。
現在は関東関西の各小学校「姿勢教室」開催、企業や小学生から高齢者まで幅広い年齢層へエクササイズを提供している。
胎生学(キャロル.A)、センサリーアウェアネス(ジュディスウエーバー)、フォーカシングベーシック(日本精神技術研究所)、オステオパスバイオダイナミクス(トムシェーバーD.O.)、DVRT(ダイナミックバリアブルレジスタンストレーニング)、オリジナルストレングス、TRXサスペンショントレーニング、グレイインスティテュート3Dmaps受講。
機能解剖学を扇谷孝太郎(ROLFING®️™️)に師事。
■資格
GYROKINESIS®Level1、GYROKINESIS®Level2、Beginner GYROKINESIS®HappyMoves認定トレーナー
そのほかのメディア活動
日本テレビ「News Zero」、テレビ朝日「たけしの家庭の医学」、ベネッセ、小学館冊子記事掲載、東京新聞掲載、SONPOひまわり生命保険株式会社(トレーニングエクササイズ提供)、テルモ株式会社(トレーニングエクササイズ提供)

●扇谷孝太郎(Kotaro Ogiya)
大学院在学中に演出家竹内敏晴氏の「からだとことばのレッスン」に出会い、身体と身体表現についての探求を始める。2001年、ロルファー™の資格を取得し公務員からボディワーカーに転身。現在は恵比寿にてロルフィング®を中心に、クラニオセイクラルやソマティック・エクスペリエンス®などの個人セッションを行う。 ヨガやバレエスタジオでの定例セミナーでは、身体のメカニズムのほか、呼吸や感覚、イメージの活用を独自の視点でまとめた「動くための解剖学」を教える。その内容はダンサーやヨギなど、柔軟性と身体バランスを必要とする人々から高い支持を得ている。また「からだと息で読む朗読」講座では、朗読という表現手法をとおして「共鳴を生む身体の育て方」を探求中。
●米国The Rolf Institute認定アドバンストロルファー
●米国The Rolf Institute認定ロルフムーブメントプラクティショナー
●クラニオセイクラルプラクティショナー
●ソマティック・エクスペリエンシング®︎認定プラクティショナー
●JMET認定EFTプラクティショナー