コ2【kotsu】特別インタビュー  ソマフェス&コ2【kotsu】コラボ企画記念 有本匡男氏に訊く 01

| コ2【kotsu】編集部

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いよいよ10月14日(金)に迫ってきた第2回ソマティックフェスタ。 すでにコ2【kotsu】でもお伝えの通り、今回はソマティックフェスタさんからお声掛かりを得て、コ2【kotsu】コラボ講座が行われる。

そこで開催まで残り10日を切った今だからこそ、改めてソマティックフェスタになぜ今回、本WEBマガジンコ2【kotsu】とのコラボ講座“ソマティックアーツ:身体術WITHコ2PRESENTS”を企画されたのか、仕掛け人の有本匡男氏にお話を伺うとともに、それぞれのコラボ講座についての見所・期待のポイントをご紹介頂いた。

コ2【kotsu】特別インタビュー

ソマティックフェスタ&コ2 コラボ企画記念
有本匡男氏に訊く 第一回

ソマティックと武術の邂逅! 〜ヒモトレへの期待

語り有本匡男
取材・構成コ2【kotsu】編集部

 

有本匡男氏

 

ソマティックは元々日本にあった!?

コ2編集部(以下、コ2) まず最初に、今回 コ2にお声がけ頂いた理由から伺わせてください。

有本匡男(以下、有本) 昨年開催したソマティックフェスタの一回目が盛り上がって、二回目は少し規模を大きくしてやろうということになったときに、「和というものをひとつのテーマとしてあげたいね」という話になったんですね。

と言うのはソマティックという考え方も海外から入ってきたものなのですが、“体と心はひとつである”というソマティックの概念は、日本にも心身一如という言葉があるとおり、もともと持っているものなんですね。

コ2 確かにそうですね。

有本 ソマティックという言葉自体は、これまでバラバラだった体や心などの要素を統合する意味でとても使いやすいのですが、その中に逆に日本にある深い知識や智慧などを入れられるのではないか? と思ったんです、そのときにやっぱり「道」のつくもの。武道というものがコンセプト的にはぴったりくるだろうと考えました。
そこで今回武道・武術を多く扱っていらっしゃる コ2さんにお声がけをさせて頂いたわけです。

コ2 ありがとうございます。 では、コ2はお読み頂いていたのですね。

有本 はい。凄くディープな記事で(笑)私的にはいつも楽しみにしています(笑)。

コ2 そう言って頂けると嬉しいです(笑)。確かに、心身一如という考え方や武術・武道は突き詰めればカラダとココロを不離一致のものとするプロセスと言えると思いますので、有本さんの仰ることはよく分かります。
有本さんご自身は武道・格闘技の経験はあるのでしょうか?

有本 そんなにはありませんが、、合気道を少しと、ボクシングです。もともと格闘技、プロレスが好きだったので。小さい頃はプロレスラーになりたかったくらいです(笑)。週刊プロレスや週刊ゴングはよく読んでいました。あと中学の時に、学研の骨法や大東流のビデオ付きの本とかも買っていました(笑)。

コ2 時代的にそこなんですね(笑)。

有本 実はヨガに出会ったのもその頃で。実は当時、凄く背が低くて親も心配して雑誌の広告にあった「背がグングン伸びる」的な通信講座を買ってくれたんですね。その内容がヨガそのもので、この間実家に帰ったときにまだ残っていたので改めて見直したら龍村修先生が監修された本だったことに気がつきました(笑)。

コ2 龍村先生でしたか! コ2【kotsu】の運営母体の日貿出版社的には大変お世話になっている先生です。

有本 中学、高校とボクシングをして、社会人になってからは武道魂という武道とヨガと瞑想を取り入れたスタイルのヨガのインストラクターをしていました。

 

憧れの存在だった甲野先生

コ2 今回は コ2コラボ枠ということで、 コ2に関連した先生が登場していますね。ここではご登場のスケジュール順で有本さんから見所、楽しみにしていることを伺えればと思っています。

当日まず最初に登場するのは甲野善紀先生と小関勲先生のヒモトレですね。

有本 甲野先生は武道に興味を持ったときからお名前は知っていて憧れ的な存在でした。

コ2 そうだったんですか。

有本 はい。体が小さかったので、まともに勝負しては勝てないことは分かっていましたから、「どうやって体を使うか?」ということに興味があったんです。あと、ボクシングを始めて人の顔を殴るのが苦手だということに気が付いて(笑)。

コ2 ボクサーとしては致命的な欠陥ですね(笑)。

有本 ええ(笑)、ただやっぱり格闘技とかは好きだったので、「なんとか顔を殴らずに、相手を傷つけることなく制する方法はないか?」ということで、改めて武道的なものに対して興味を持つようになって、そこで知ったのが甲野先生だったんです。
確か何かの番組で、おそらくナンバ走りや桑田さんに古武術の指導をした、とかの先生を紹介する、という内容だったと思いますが。それで「凄い!」と思って、武術に興味を持つようになったんです。
特に古武術を他の分野に応用されているというところが先生の核心的な部分だと思っているので、今回のソマフェスでもそうした部分をご紹介頂けることを期待しています。

 

有本氏も家族ではまっているヒモトレの魅力

ヒモトレ革命
『ヒモトレ革命 繫がるカラダ 動けるカラダ』 (小関勲・甲野善紀、日貿出版社刊)

 

コ2 今回は小関先生のヒモトレがメインになると思うのですが、有本さんご自身はヒモトレを体験されていますね。ご感想はいかがでしょう?

有本 素晴らしいと思います。僕自身がteateセラピーをしているなかで一番大事にしていることは、お手軽で持続可能なことなんです。いつでも誰でもどこででもできることを理想にしているから、いつも「触るだけでOK」と僕自身説明しているんですね。
ヒモトレはヒモという道具を使うものではありますが、「巻くだけでOK」と服を着る延長くらいなので道具を使うものの中ではお手軽でわざわざ感がないと思いますし、着けているのを忘れてしまうくらいなのにそこにちゃんと高い効果があるのが本当に凄いですね。

コ2 当日開場へいらっしゃる方には実際に施術をされている方も多いと思うのですが、そうした方がヒモトレのこんなところに注目すると面白いよということがあれば教えてください。

有本 僕自身、施術のなかでヒモトレはガンガン使っています。

コ2 施術のときに着けると着けないとでは違いはありますか?

有本 全然違います! 施術のときに中腰のような体勢や空手の前屈立ちみたいな形になることがあるんですけど、このときの安定感がまったく違うんです。あとお臍や胸に巻いたりと、その日にのコンディションによって着ける場所を変えているんですけど凄いパフォーマンスが上がります。

コ2 では毎日使ってる感じですか?

有本 そうですね。逆に使わないときもありますが、そこはちゃんと計算してます。 “使わないとどうなるか”の確認のために。

コ2 あえて使わないみたいな?

有本 そうですね。

コ2 有本さんはご家族でもヒモを購入して使ってらっしゃるそうですね。

有本 ええ、妻のほうの両親と、うちのほうの両親に(笑)。この間、実家に行ったときに使い方を説明したら喜んでいました。やっぱり、年齢的にも肩が上がりにくいというのがあったみたいなんですけど、それが「上がるね」という感じで。

コ2 カラダ系のことって肉親が一番厳しい評価をしますから、その言葉は非常に嬉しいですね。実際にヒモを着けていて、周りの人の反応はありますか?

有本 「そのヒモなに?」というのはありますね。そういう意味ではコミュニケーションツールというところもあるかもしれません。
本当に僕自身、“これはいいな!”と思ってるのでガンガン宣伝をしていて、興味のある人に着けてもらったり、自分の生徒さんにも紹介したりしています。
セラピーの卒業生や周りには訪問介護をやっている方とかもおられるので、アゴにヒモを巻く嚥下に効果のあるヒモトレを紹介するとすごい喜んで、「これはいいですね! 現場で使いたいです」という反応が返ってきたりします。

コ2 小関先生とはこの間打ち合わせでお会いしましたが、どんな印象をお持ちでしょう?

有本 僕なんかが言うのもあれなんですけど、「凄くいい先生だな」という。
どういう意味でいいかなというと、あれだけ凄いツールなのに、フラットに、「より多くの方に使ってもらいたい」というところがメインで、いわゆるビジネス的なところというのは、どちらかというと二の次という感覚でお仕事されているところに、めちゃくちゃ共感できるという感じです。

またこれは僕の主観なのですけど、小関先生は韓氏意拳をされていらっしゃるということで、そうした意拳で得た感覚をそのまま誰でもできる様にツール化されているように思えて、本当に目のつけどころが凄いなという感じで、正直同業者としては「やられた!」というか感じで(笑)。本当に素晴らしいので一人でも多くの方に体験して頂きたいですね。

コ2 分かりました、ありがとうございます。

(第一回 了)

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–Profile–

有本匡男(Masao Arimoto
teateセラピスト。幼少期に、仏教の考えに触れ、「幸せとは」について考え始める。2002年よりセラピストとして活動を開始、同時にヨガ、哲学を学び始める。2007年より「teate(てあて)セラピー」を始める。現在は講演、ワークショップを通じて、「teateセラピー」やホリスティックヘルスケアの普及につとめている。
Web site​ ホリスティックヘルスケア研究所