2016年3月の発売以来、ご好評を頂き順調に版を重ねている『身体を芯から鍛える! ケトルベル マニュアル』。
本書のテーマ、ケトルベルはロシア由来のウェイトトレーニング器具で、名前の通りケトル(やかん)状の独特の形状は持ちづらく、そのためダンベルやバーベルなどとは異なり、身体全体を連動させて扱う必要があります。
また動きも“スイング(振る)”ことが主体となっているため、部位ではなく身体を文字通り“芯”から鍛え連動させることができます。そのためプロアマを問わず、フィジカルトレーニングの現場はもちろん一般的な体力増強、リハビリの現場などでも使われています。
本書は、日本人として初の公認インストラクターである松下タイケイ氏が、基本から応用、具体的なトレーニングスケジュールの作り方までを解説した、初心者からすでにケトルベルトレーニングをしている方まで全ての方にお勧めの一冊となっています。
今回はそんな『ケトルベルマニュアル』の著者・松下タイケイ氏に、改めてケトルベルトレーニングの魅力と本書に込めた想いを伺いました。(本記事は2016年に制作、コ2【kotsu】に掲載されたものを改稿したものです。情報肩書きなどは当時のままです)
コ2【kotsu】特別インタビュー 著者・松下タイケイ氏に訊く
ケトルベルの魅力とその効果
インタビュアー・文●コ2【kotsu】編集部
本場アメリカでアメフトをプレイ
コ2 今回は『身体を芯から鍛える! ケトルベル マニュアル』発刊に際して、改めて著者である松下さんに、ケトルベルの魅力について伺いたいと思います。まず、そもそも松下さんがケトルベルに出会った経緯から伺わせてください。
松下 もともと私は10代の頃をアメリカのテキサス州ヒューストンで過ごしていて、高校時代アメリカンフットボールをプレイしていたんです。
コ2 そうだったんですか。アメフトというと巨人の集まりというイメージがあるので、日本人では随分苦労しそうなイメージがあるのですが。
松下 そうですね。確かに大きい人が多いので、そのなかでは小柄な部類なのですが、私の入った学校は10人に一人がアメフトをやっているというようなところで、チームも四軍まであって地域リーグの試合が学年毎に編成していたんですね。
またアメフトというのは選手交代が比較的自由なことと、指導してくれた監督の方針もあって、試合終盤になると「今日、まだ試合に出てない奴はいるか?出してやる」と声が掛かって、試合には出ることができました。
コ2 アメフトには興味があったのでしょうか?
松下 いえ、実はちょっと勘違いをして入部してしまったんです(笑)。向こうではクラブ活動も体育の単位になるので、“なにかやろう”とは思っていたのですが、間違えて迷い込んだような感じでアメフト部に入りました。ただ良かったのは当時の監督がアメリカでも指折りの指導者で、今考えるとその先生の言葉や姿に触れたことで、いい先生を見つける感性を養えたと思います。優しい先生で、そのイメージはいまでも持っています。
コ2 大きな出会いだったのですね。それでは高校時代をアメリカで過ごして日本に帰ってきたのは大学となるのですが、大学でもアメフトはされていたのでしょうか?
松下 入りました。ただチームの規模も小さくて弱かったですね。高校のチームは強豪校でしたから。ただそれでも徐々に強くなって、私が卒業する頃にはリーグ戦で勝ち越せるようになりました。私は結構身勝手で好きなことをやっていたんですけどね(笑)。いまではそのチームからNFLヨーロッパ(2007年まで実在したNFL運営のヨーロッパリーグ)で活躍する選手を出したので感慨深いですね。
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