コ2【kotsu】特別インタビュー 著者・松下タイケイ氏に訊く「ケトルベルの魅力とその効果」

| コ2【kotsu】編集部

 

読んで欲しいポイントはここ!

コ2 松下さんご自身、改めて完成した本を読んで、「ここを読んで欲しい」と思うところはどこでしょう?

松下 やはり“初級1”の“ツーアーム・スイング”と“ゲットアップ”ですね。この2つは野球で言えば“バットを振る”と“ボールを投げる”という一番の基本と言えます。この2つをしっかり行って、ある程度できるようになれば、他のものはこの本の写真を見るだけでも分かるし、できるかもしれませんね。ですからこの2つは繰り返し読んで欲しいですね。

​​松下さん

 

コ2 “悩んだらここへ戻る”という感じですね。実際に本を読んで、「松下先生に習いたい」と思った人はどうするのが良いでしょう?

松下 本のプロフィールのところに紹介してあるブログやフェースブックに講座の予定などは書いてありますので、そちらにご連絡頂ければ嬉しいです。最近はあまりオープンな講座をやっていなかったのですが、この本の出版を契機に色々考えています。

コ2 最後に一言これから本を買おうか考えている方へのメッセージがあれば。

松下 これは実は本を書き終えてから知ったことなのですが、“Mr.スクワット”という異名を持つフレット・ハットフィールドという人が、

「反動をつけたトレーニングがいまある筋肉を発揮させる」

と言っているんですね。つまり、普通筋肉は縮むことで力を発揮していて、縮むうちに脳から「これ以上縮むと骨が折れますよ」と、本来出る力の50パーセントくらいでセーブしてしまうと言っているんですね。

ところが、スピードをつけて反動の動きというのは、一瞬、脳のセーブを越えた力を発揮するそうなんです。

「余りにも動きが早いので脳がセーブに間に合わない」と。

つまり反動をつけずに挙げようと50パーセントの力で行っていたことが、反動をつけて振ることで70パーセントの力を出力して行うことができるというわけです。

コ2 反動をつけた運動だと、自分の意識外の力を出力できるわけですね。

松下 そうです。ですからケトルベルのスイングを繰り返し行うことで「出力70パーセントでも大丈夫」ということを身体に刷り込むことで、今ある筋肉からさらに大きなパワーを発揮する回路ができてくるわけです

コ2 ではいま何か稽古をされていて、“どうも進歩が頭打ちだ”と感じている人にとって、ケトルベルがブレークスルーの手がかりになるかもしれないわけですね。

松下 能力は既にあるのに出力が出なかったエンジンを、あるところを直すことでより大きな出力を発揮するというイメージですね。

コ2 本日はお忙しいところありがとうございました。

松下 ありがとうございました。

 

 

『身体を芯から鍛える ケトルベル マニュアル』

ケトルベルマニュアル新書影

<求めるのは、動きの質! ブルース・リー、エメリヤーエンコ・ヒョードル、琴奨菊、塚本徳臣、トップ選手から有名モデルまで、いま注目のトレーニング“ケトルベル”。日本人初の認定インストラクター・松下タイケイ氏による初の本格的入門書登場! ダイエットからエクササイズ、本格的なトレーニング、リハビリまで。目的は違っても方法は同じ! この一冊で”ケトルベル”のすべてが分かる。>(帯より)

 

著 SFGケトルベル 認定インストラクター 松下タイケイ
日貿出版社刊

A5版 並製 319頁 2,000円(税別)
ISBN978-4-8170-6014-3 C0075

現在、Amazon、全国書店で発売中。

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–Profile–

松下さん プロフィール松下タイケイ(Taikei Matsushita
1969年8月30日生まれ。幼少期から高校時代までを日本国内と海外を往復しながら送る。アメリカの高校と日本の大学でアメリカンフットボールをし、後に社会人クラブチームで8年ほど指導をする。プログラマー、システム・エンジニアの職に就いていたが、過去の怪我等に起因する身体の歪みを覚え、改善法を模索する中、2004年にケトルベルに出合い、独自にケトルベル。トレーニング開始する。2006年に公認ケトルベル・インストラクターに就いてケトルベルを習得し、2007年6月、RKC(Russian Kettlebell Challenge)ケトルベル・インストラクター資格を取得し、日本人で初の公認ケトルベル・インストラクターになる。以来、アメリカ、ハンガリー、韓国のインストラクター・コースへ受講生やアシスタントとして参加するなど、海外を飛び回る。2013年、認定インストラクターのパベル・ツァツォーリンが新たにSFG(Strong First Girya)を設立したことに伴って移籍し、SFGレベル2インストラクター資格の認定を受ける。自身の指導実績としては、これまで50回以上のワークショップを行い、クラスや個人指導含め数百人に教えている。また、海外(ベトナム)へも指導へ赴いている。
現在、ケトルベル・ストレングスを主宰。東京を拠点に、定期クラスやワークショップを開催するとともに、ケトルベルなどのトレーニング器具の販売を行う。また、スポーツや格闘技の分野で、国内外の雑誌等で執筆活動も行っている。

ケトルベルショップ「ケトルベル&ストレングス・ジャパン」

公式Web site: http://www.kettlebell.jp/
ブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/renegaderow
動画 :https://www.youtube.com/user/kettlebellinjapan

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