“腸漏れ”が病気をつくる
リーキーガット症候群解消法
第13回 婦人科疾患とリーキーガット
文●体質研究所主宰 松原秀樹
構成●近藤友暁
今回は、女性特有の疾患—生理痛をはじめ、生理前症候群(PMS)、子宮筋腫、卵巣嚢腫、乳ガンなどの、いわゆる婦人科疾患と、リーキーガットとの関連性について解説します。
エストロゲンの過剰分泌を引き起こすレクチン
はじめに結論を述べてしまうと、上記の婦人科疾患の原因として挙げられているのが、女性ホルモンである「エストロゲン」の過剰分泌であり、エストロゲンの過剰分泌を促すのが、レクチンです。
レクチンとは、この連載の第11回、第12回に何度も登場している、リーキーガットの原因物質の代表格です。レクチンは、植物が捕食を免れるために備えている毒です。
レクチンは、腸の栄養吸収細胞どうしの密着結合をゆるめて、リーキーガットにします。そして、ゆるんだ腸壁からレクチンが吸収され、血流に乗って全身に運ばれると、様々な箇所に結合して蓄積されていきます。
とりわけレクチンが結合しやすいのは、関節の軟骨や神経などであり、婦人病に関連する箇所としては卵巣や乳腺にも蓄積されやすいと言われています。
神経や卵巣、乳腺などに多く存在する「シアル酸」や、関節の軟骨に多く存在する「グルコサミン」には、レクチンが結合しやすい性質があるからです。シアル酸というのは、細胞の表面にたくさん生えている「糖鎖」と呼ばれるごく微小な毛の先端にある糖の一種です。
卵巣にレクチンが蓄積すると、エストロゲン分泌が促進されます。
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