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武術家であり体の専門家である河野智聖先生に、皮膚を軽く撫でるだけで誰でもすぐに使える身体調整法“ニコニコタッチセラピー”をご紹介頂きます。第三回目の今回は、身体の調子がよく現れる足首についてです。
ある日のニコニコタッチセラピー講座での出来事。
講座を受ける女性たちにまじって70歳代のおばあさんが見学にきていました。
聞けば娘が講座を受ける間待っていたいとのことです。
そのおばあさんは腰痛が大変で、歩くのも不自由で講座がおわったら娘に車で病院に送ってもらうことになっていました。
そこで、「せっかくですから、モデルになって下さい」とお願いして、講座でお尻・肩甲骨・頭にニコニコタッチをおこなうと、曲がった背筋がスッキリし、「痛みが取れた!」と満面の笑顔となり、そのままご自宅へお帰りになりました。
ここで私がやったのはただ触るだけ。頑張って揉んだり、押したりせずに皮膚の流れにそってタッチングするだけで元気になる、そんなニコニコタッチをこの連載では紹介していきます。
簡単!ニコニコタッチセラピー体験。
第三回 「足首」
文●河野智聖
足首と骨盤の関係
今回は足首についてお話しましょう。
子宮筋腫や卵巣などを持っている女性に「捻挫をしたことがありますか?」と聞くとひどい捻挫をしたことがあるという人が多いです。
すべての人がそうとは限りませんが、捻挫をすることで骨盤の位置が歪んでしまい、 骨盤という受け皿に乗っている卵巣や子宮が影響を受けて腫れてしまうのです。
「たかだが捻挫」といってキチンとケアしないと体全体に影響を及ぼします。
足首にはあまり意識をおいていない人も多いですが、女性にとって足首はとても大事な処となります。
重心と緊張の関係
私たちは赤ちゃんの時にはハイハイしていますが、1歳を過ぎる頃からたっちし始めます。
それまで「アーウー」としか表現できなかった状態から立ち始めると言語も急速に発達し、具体的な“おしゃべり”になってきます。
同時に四つ足時代は体重が両手両脚に四等分されていたものが、二本足で立つことで体重も二等分となります。
四本の負担が二本になるのでそれだけ体重が二本の足にかかることになるのですが、人間は均等に体重をかけている訳ではありません。
どんなにバランス感覚が良い人でも、どちらかが余分に体重がかかっているのが普通です。
体重のかかり方は緊張している時と弛緩している時は逆になります。
例えば起きている時や緊張している状態が右足なら、休んでいる時やリラックスしている状態は左足にかかるようになっています。一日中緊張しっぱなしでは、カラダは持ちませんから、締まる時は右足、ゆるむ時は左足というように、基本的な持ちまわりが決まっているのです。右足にのることでカラダをひきしめる人を、右足重心と呼んでいます。
これは利き足ということではなく、腰椎2番や腰椎4番の右に力が集まっているか左に集まっているかどうかで判断します。
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