2020年7月新刊 竹井正己 著『丹田とツボで創る 竹井式 陳式太極拳の学び方』発売のお知らせ!

| コ2編集部

2020年7月11日発売

丹田とツボで創る

『竹井式 陳式太極拳の学び方』発売!

竹井正己 著

『丹田とツボで創る 竹井式 陳式太極拳の学び方』

 

丹田とツボで太極拳を再構成する

7月11日発売の新刊『丹田とツボで創る 竹井式 陳式太極拳の学び方』のご案内です。

何年も太極拳を習っているのに、

  • 動きが硬い
  • 柔らかいけれど力がない
  • 一人だと綺麗にできるけれど、対人になるとわからなくなる

とお悩みの方は多いのではないでしょうか。

本書は長年にわたり太極拳を指導・実践されてきた著者・竹井正己氏が、丹田とツボに注目套路(型)のなかで体の「ツボ」を意識することで、「力まず・抜けず」しっかり体に力が通った太極拳を創る方法を紹介しています

でもどうしてツボを意識すると良いのでしょう?

理由は「意識しづらいから」なんです。

ツボはほとんどの場合、関節とは少し「外れた場所」にあることから、つい体の部分に偏りがちな意識を、自然に体全体へと拡げてくれるのです。

太極拳初心者はもちろん、ベテランの方にとっても、套路を見直すヒントになるはずです。

松田先生が認めた「実戦派」!

また、本書の著者・竹井正己氏は、知る人ぞ知る日本における中国拳法の大家・松田隆智先生の最初期弟子として学び、実戦派の松田先生をして「竹井はやるんだよ」と言わしめた実戦派

その氏が、武術として「使える」太極拳を追求した果てに辿り着いたのが、この丹田とツボだったわけです。

残念ながら竹井氏は2018年に68歳で逝去されてしまい、本書は遺された原稿と写真をもとに製作されました。本書は、竹井先生の武術習得に賭けた思いが詰まった一冊と言えます。

「竹井正己」という稀有な武術家の姿を、一人でも多くの方に知っていただければ嬉しいです

竹井先生からのメッセージの代わりに、「はじめに」を全文公開させていただきます。

はじめに

本書は武術の専門誌「月刊秘伝」(BABジャパン出版局刊)に2008年7月号より、隔月で6回にわたり連載させていただいた「竹井式太極理論」を発展させ、新たに書き下ろし一冊の本にまとめたものです。

原則的に私が松田隆智先生より学んだ陳式太極拳をベースにしていますが、簡化二十四式、楊式など他の門派の太極拳練習者にもそのまま参考になる理論を抽出しています。

私自身、二十代で太極拳の稽古を開始し、現在は指導も行っています。その経験のなかで気がつくのは、多くの人が套路(型)の習得と美しさに熱心な一方で、太極拳で練られる体の内側の力(内勁)については、意外なほど無頓着だということです

そのため確かに見た目は大変美しいのですが、手足の動きほどに体のなかは動いておらず、お話を聞くとヒザや腰を痛めている方も少なくないようです。

また武術本来の太極拳として見ても、体の内側から発する勁力が稽古の年数に比して乏しく、この力不足を太極拳の特色のひとつである化勁(力をいなす技術)であるように言う人も居るようですが、この化勁にこそ強大な勁力が必要であり、内勁の充実は絶対に必要な要素です。

どうしてこうした稽古の年数と内勁のアンバランスが起こるのでしょうか?

その理由は先にも述べたように多くの人が套路の表層をなぞり、体のなかを動かすことが置き去りにされているからです。

では“如何にして体の内側を動かし力とするのか?”

この疑問に対する答えが本書の鍵である“丹田”と“ツボ”にあるのです

通常我々は腕を動かそうと意識すると、無意識のうちに腕の外側(アウターマッスル)の筋肉を主体に使ってしまい、これが腕や足を、丹田のある体と分断して別々に使ってしまう原因となっています。

こうした動きは、日常生活においてはごく普通ですが、太極拳をはじめとする武術の動きはこの普通の動きとは全く違う経路で動かすことが重要となります

これこそが武術の熟達者特有の“不思議な動き”の基と言えるでしょう。

この別経路で体を使うことを習得するのに最適なのが丹田とツボなのです。ご存知の方も多いと思いますが、丹田もツボも解剖学的には存在しません。

この“ない”ものを意識することが、意識してもなかなか動かすことができない体の内側にある筋肉(最近注目されているインナーマッスル=深層筋)などを動かし、無駄な力を抜き、さらに体のなかが連動した大きな力を出す目印となるのです

本書ではこの丹田を意識し養成する方法を始め、体の各部にあるツボを意識して太極拳の套路を行う方法を、できるだけわかりやすくご紹介しています

実際に試していただければ初心者の方はもちろんですが、既に稽古をされている方にもヒントになると思います。

太極拳は優れた武術であると同時に優れた健康法でもあります。

本書が門派を越えて皆さんの太極拳修行の一助となればこれに勝る喜びはありません

2012年 竹井正己

 

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【サンプルページ】

『竹井式 陳式太極拳の学び方』
『竹井式 陳式太極拳の学び方』
『竹井式 陳式太極拳の学び方』
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『竹井式 陳式太極拳の学び方』
『竹井式 陳式太極拳の学び方』

 

 定価:2,000円(税抜き)
単行本: 271ページ 並製
出版社: 株式会社 日貿出版社
発売: 2020/7/11

現在、全国書店アマゾンで予約受付中

 

 

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–Profile–

竹井正己先生

竹井正己(Masami Takei

本名・三雄。1950年(昭和25年)2月9日生まれ。東京都出身。幼少の頃より武術に興味があり、獨協大学入学時に少林寺拳法部へ入部、第5代主将を務める(少林寺拳法三段)。なお徳晋会を設立する瀬戸敏雄氏とは小学校の同級生で、後に大学で少林寺拳法を通じて再会、一時期指導を受けている。

1975年、松田隆智氏と出会い、氏の主宰する中国武学研究会の初期メンバーとなる。以後、松田氏の書籍の相手役や中国への研究旅行に参加する。

1980年代中盤に独立。東京都墨田区に中国武術武慧会を設立、以後、自らの武術の研鑽と指導を開始する。

武術は松田氏より学んだ、八極拳、螳螂拳、陳式太極拳、形意拳、八卦掌の他、剣道三段を修得。その他にも、佐川道場(佐川幸義師範主宰)で学ぶ友人を通じて大東流合気柔術も独自に研究を重ねるなど、多くの武道、武術を学ぶ。

「月刊秘伝」2005年5月号に掲載された「我が修業時代」を始め、2008年7月号から2009年5月号まで隔月で「竹井式太極拳理論」を連載するなど、丹田とツボに注目した独自の理論を発表する。

2018年4月16日逝去。享年68(歳)。

精貫院錬山三雄居士